研究者情報
山本 直樹

第2期院内がんゲノム解析におけるリキッドバイオプシー研究プロジェクト -全学的な臨床共同研究の体制構築のあり方の検証とともに-

氏名: 山本 直樹
職位: 特任教授
所属: 藤田医科大学
橋渡し研究統括本部 橋渡し研究シーズ探索センター バイオリソース室
分野: 創薬
キーワード: がんゲノム, バイオバンク, リキッドバイオプシー, がん細胞, オルガノイド, 細胞培養, がんパネル検査
研究メンバー: 佐谷秀行・センター長・教授、田坂正綱・室長、原 範子・技術員、土岐 由布・技術員、西川千恵子・技術員、長谷川幸香・技術員、水谷謙明・医療准教授、住友 誠・教授、杉原英志・准教授、竹田真由・講師、尾頭恵美・センター事務局秘書、眞野惠好・看護部長、髙井亜希・看護副部長、宮下照美・看護長、東 本美・看護師、柴田茉奈・事務員、塚本徹哉・教授、齋藤邦明・教授

【藤田医科大学バイオリソース室の概要】

疾患の予防、診断、新規治療法の開発等を目的としたプレシジョンメディシンの基盤構築やゲノム医療の発展に伴い、さまざまな疾患の生体試料および付随する臨床情報等を適切に保存・管理できるバイオバンクの重要性が再認識されている。適切に保存・管理されたサンプルの利活用は、臨床研究の効率化や再現性の向上につながるといわれている。2018年より当院の疾患患者を対象としたバイオバンク、2022年より健康診断時において研究参加にご同意いただいた
本学教職員を対象とした健診バイオバンクを運用している。

1) 診療端末(電子カルテ、部門システム)、がん登録等と連携したバンク検体管理システム
2) サンプルの品質管理を担保するための全行程ログ記録、温度管理モニタリングシステム
3) DINおよびRINの測定によるクオリティーが担保されたサンプル
4) 臨床情報と紐づいた検体検索システム(Bioro Finder)および検体出庫システム

第2期院内がんゲノム解析の基本的概念

  1. 目標を1,000例として、FFPEを用いたパネル解析に加えて、リキッドバイオプシー新規臨床研究システムの構築をめざす
  2. 治療前、治療後、フォローアップ期2度の計4回の採血を実施し、同時に血清・血漿・全血DNAのストックを行う
  3. 今回目指している検査システムは、①感度・特異度が高い、②安価、③より多くの癌種で使用可能、④保険収載される、全国で使用できる検査システムの構築である
  4. プロトタイプを用いて多くの臨床研究が本学で展開することを望んでいる
  5. 主治医は、ICを行い同意書取得後、4回の採血オーダー(検査+がんゲノム)を出せば採血が行われる。

今後のバイオリソース室の取り組み

  • 本学と株式会社LSIメディエンスが共同で事業運営するFujita Laboratory Science有限責任事業組合(LLP)との協業
  • オンデマンド方式による検体採取の橋渡しコーディネート
  • AMED(ゲノム医療研究支援情報ポータルサイト)との情報交換
  • バイオバンク活動の国際規格であるISO20387: 2018 General requirements for biobankingの取得をめざした準備体制の構築

【バイオリソース室の利用について】

バイオリソース室では「臨床サンプルの入庫・出庫」「基礎と臨床との橋渡しコーディネート」を行い、学内の臨床・基礎研究をサポートいたします。